菊薫る候、皆様いかがおすごしでしょうか?
今回は、コンタクトレンズによるドライアイについてお話したいと思います。
近年、ドライアイが増えてきた原因に、3つのコンが挙げられています。エアコン、コンピューター、そしてコンタクトです。
以前コンタクトメーカーがおこなったアンケートでは、コンタクトレンズ装用者の実に98%が目が乾くと答えています。なぜコンタクト装用者にドライアイが多いのでしょうか?
ソフトコンタクトは、目の表面の涙の拡がりを変えてしまうことにより、コンタクト表面の涙が蒸発しやすくなり、コンタクト自体も乾燥することによって目が乾いてしまうと考えられています。
またハードコンタクトの場合には、レンズのエッジ(周辺部)の部分の涙の量が減ることにより、レンズの周辺部が乾燥しやすくなりドライアイをひきおこします。
しかし、コンタクトを装用していても、目の乾燥を防ぐ、ちょっとした目に対する気配りで症状を軽減させることができます。たとえば、パソコンを使用するときには意識して瞬きの回数を増やすようにすると良いでしょう。時々しっかりとしたまばたきをすることが大切です。エアコンなどによる乾燥にも注意が必要です。また、コンタクト装用中は、防腐剤フリーの人工涙液を、そして装用していないときには、ヒアルロン酸ナトリウム点眼やジクアホソルナトリウム点眼を使用すると良いでしょう(眼科医に相談して下さい)。
それに加えて大切なことは、目にストレスをかけないことです。夜遅くまでパソコンや携帯電話をしていたり、韓流ドラマを夜中まで見てしまったり、、、中にはお仕事で仕方ないという方もいらっしゃると思いますが、やはり夜は早く目を休ませる、目を酷使しないといった生活が大切なことはいうまでもありません。
また、コンタクトレンズによごれや傷がつくと、レンズ表面に涙が広がりにくくなって、レンズが乾燥し、ドライアイを引き起こします。レンズケアをしっかりおこない、清潔にしておくことが大切です。汚れがつきやすい人は、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズに変更するのもよいと考えられます。また最近いろいろと保湿成分含有など良いコンタクトがでていますので、そういったものに変更することも必要かと思います。
それでもひどいドライアイの場合には、コンタクト装用を一時中止して、点眼薬による治療をしっかりおこなう必要があります。コンタクトを中止しましょうとお話しますと、眼鏡を持っていなかったり、メガネをかけたくなかったりで、困りますといわれることも多いのですが、やはり、コンタクトは「異物」であることには変わりなく、だれでもいつでも使用できるわけではありません。無理してコンタクトを使用していると、重大な角膜の病気を引き起こしてしまうことがあります。いつまでもきれいな目でいるためにも、しっかりと定期検査をうけましょう。そして乾き目がひどくなったり、痛みや違和感を感じたら、すぐに眼科医に相談するようにして下さい!