今日は、クリニックの診療受付を11時までにしていただき、慶応大学の三田キャンパスでおこなわれた第1回近視研究会に出席してきました。とっても勉強になった研究会でした。
近視は、眼鏡をかけなくてはいけないなど不便だというだけではなく、近視が強いと将来失明するリスクのある病的な近視に発展します。小さい頃は特に問題無くても、約50才を過ぎたくらいから緑内障や網膜変性などいろいろな病態が発生します。日本では現在近視は失明原因の第5位ですが、中国では第2位だそうです。そして近視は現代の生活スタイルの変化により急速に増加しており、中国ではそのうち第1位になるのではないかと危惧されているそうです。
両親が近視の場合、子どもが近視になる確率は約60%位で、両親共に近視がない子どもに比べて近視になる確率はかなり高いのですが、それでも、外で一日2時間以上遊ぶ子どもは、近視になる率がおさえられるということです。ですから、近視研究会では、近視にならないために以下のことを提言しています。
<学童の近視進行予防7項目>
1.1日にできれば約2時間は外で遊ぶようにしましょう。
2.学校の休み時間はできるだけ外で遊びましょう。
3.本は目から30cm以上はなして読みましょう。
4.読書は背筋を伸ばし良い姿勢で読みましょう。左右どちらかが本に近い状態にならないよう、均等な距 離になるようにして読みましょう。
5.読書・スマホ・ゲームなどの近業は1時間したら5〜10分程度は休み、できるだけ外の景色を見たり、外 に出てリフレッシュしましょう。
6.規則正しい生活(早寝早起き)をこころがけましょう。
7.定期的な眼科専門医の診察を受けましょう。
今日の研究会の話を聞き、子ども達の近視が少しでも抑えられるように、そして将来近視が原因で不自由な生活を送ることの無いように、近視の進行を抑えていけたらいいなあと思いながら東京から帰ってきました。
その他、現在当院でおこなっている、MCレンズやアトロピン点眼の話もありました。近視が小学校低学年など小さいうちからでてきているお子さんは、将来近視度数が強くなり強度近視になる確率も高くなることから、近視のリスク等しっかりお話をさせていただき、情報提供をしていきたいと考えています。